相続とは

2023年5月10日

プロローグ

 

「相続」とは、亡くなられた人のすべての財産や権利、義務を特定の人が受け継ぐことをいいます。

たとえば、ご自身が亡くなった場合を想像してみます。

ご自身が亡くなった(亡くなったとみなされた)場合、それまで所有していた財産、権利や義務は配偶者や子供などが受け継ぐことになります。

このことを「相続」といいます。

相続用語では、亡くなった人を「被相続人」、財産を受け継ぐ人を「相続人」といいます。

また、相続が発生する前の「財産」は誰も自由にすることはできません。

しかし相続が発生した場合、財産は「遺産」といわれるようになり、相続人の共有の財産(遺産)となります。

 

相続には、様々な人やモノが関わります。

そのため複雑になりやすく、トラブルになることもあり法律の専門家(弁護士・司法書士・税理士等)の介入が必要になる場合もあります。

 

今回は「相続」について解説します。

 

相続に関係する期限の流れ

 

相続が発生した場合、悲しみの中で様々な手続きを進めなければなりません。

以下で相続手続きのスケジュールをみていきましょう。

 

7日以内

被相続人の死亡とともに、相続が開始します。

7日以内には死亡届の提出が必要になります。

 

14日以内

国民年金の受給停止手続き(厚生年金の場合は10日以内)

介護保険資格喪失届

世帯主変更(住民異動届)

 

1ケ月以内

遺言書の有無の確認、遺言書の検認手続き(自筆証書遺言・秘密証書遺言があった場合)

法定相続人の確定

相続財産の調査

遺産分割協議の開始

※上記手続きはなるべく早く進めましょう。

 

3ケ月以内

相続財産の限定承認、または相続の放棄の申述

相続財産は、プラスの財産だけではありません。

マイナスの財産も相続の対象となりますので注意が必要です。

※相続の開始を知った翌日から3ケ月以内に限定承認、相続放棄の申述を行わなかった場合、被相続人のプラスの財産もマイナスの財産もすべてを受け継ぐ「単純承認」となりますので注意が必要です。

 

限定承認、相続放棄、単純承認の説明はコチラに記載しています。ご参考下さい。↓

(相続放棄と自己破産)

 

4ケ月以内

準確定申告(被相続人の所得税の申告)

相続人は相続の開始を知った翌日から4ケ月以内に、被相続人の確定申告を行わなければなりません。

 

準確定申告の説明はコチラに記載しています。ご参考下さい。↓

(気を付けるべき期限)

 

10ケ月以内

・相続税の申告・納付の完了

・遺産分割協議書の作成

・不動産や預貯金、有価証券など各種財産の名義変更

※特に、相続税の申告・納付については、期限内に納付が完了できなかった場合「延滞税」が発生する可能性がありますので注意しましょう。

 

1年以内

遺留分に関する請求

※被相続人が遺した「遺言」が、相続人の最低限の取り分である「遺留分」を侵害する内容であった場合は、遺留分の返還を請求することができます。

このことを「遺留分侵害額請求権」といいます。

 

3年以内

生命保険の死亡保険金の請求(簡易保険は5年以内)

 

※上記の項目は目安になります。早めに手続きを始めることをお勧めします。

 

相続の対象となるもの(プラスの財産とマイナスの財産)

被相続人のプラスの財産(遺産)

・現金や預貯金、有価証券(株など)

・土地や建物などの不動産

・車や貴金属

・借入金などの債務

・特許や著作権、貸借権

といったものがあります。

また、相続財産はプラスの財産だけではありません。

・借入金、手形債務、振出小切手など

・所得税や住民税、固定資産税の未払金

・医療費や家賃など未払いのもの

など、マイナスの財産も相続の対象となります。

 

期限がある手続きが期限内に困難な場合

限定承認や相続放棄

3ケ月の期限内に手続きを完了することが困難な場合は、家庭裁判所で「熟慮期間延長の申立」を行うと期限を数ケ月延長してもらえる可能性があります。

 

準確定申告・相続税の申告

やむを得ない理由で期限内に準確定申告ができなかった場合は、個別延長をすることができます。

 

 

エピローグ

 

ほとんどの人が人生に一度は経験する「相続」。

誰もが円満な相続の実現を望んでいると思います。

しかし、相続は人生で何度も経験するものではないため、ほとんどの人にとって初めての経験になるはずです。

そのため、相続に関する知識や準備が不足しトラブルになることもあります。

 

また、相続に関する手続きは期限が設けられているものが多く、スピードが大事になります。

限られた時間の中で、「相続人の調査と確定」、「相続できる財産の調査と評価」を行い、「相続方法の決定」、「遺産分割協議」と進めていかなければいけません。

 

 

名古屋市に事務所を構えます【名古屋相続センター ゆう司法書士事務所】です。

当事務所は、相続に強い司法書士事務所として、専門的な知識と寄り添う想いであなたにとってより良い相続になるようにサポート致します。

 

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また、相続登記の義務化に伴うお手続きや、不動産売買などのご相談も承っております。

身内が亡くなった時の手続き・届け出など、相続に関するお悩みは「ゆう司法書士事務所」へお気軽にご相談下さい。

 

 

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