相続問題の相談窓口・専門家

2023年12月20日

プロローグ

相続問題に直面した時、ひとりでは心細いと思います。

制度を知らないと損をすることも多いので、相続について深い知識のある専門家を頼りたくなるでしょう。

でも、誰を頼ったらいいのだろう……?

 

今回は数ある相談窓口や専門家の中から、それぞれのケースに合った専門家を見つけるためのご説明をいたします。

 

 

相続関係の専門家とは?

 

一口に相続といっても、専門家によって担当する分野は異なります。

まずは、どの職業が相続の専門家で、何ができるかをピックアップしていきます。

相続問題に関わる専門家は主に「司法書士」「税理士」「弁護士」「行政書士」の4つです。

それぞれ、できる業務が重なっていることもあれば、その資格を持っていないと扱うことができない業務があります。

まずはそれぞれの専門家ができることをまとめました。

 

次は、専門家ごとの主な業務をみていきましょう。

 

司法書士 法律に関係する書類作成の専門家

司法書士は、裁判所や法務局に提出する書類の作成や法律上の手続き等を本人に代わって行う仕事をしています。

相続における司法書士の特徴は、不動産の名義変更(不動産登記)ができることです。

 

相続財産に土地や建物などの不動産が含まれていた場合、不動産の持ち主を被相続人から相続人に変更する「相続による所有者移転登記(相続登記)」を行わなければなりません。

この手続きは、専門家でなければ難しいものです。

不動産を売って現金化して分けるケースもありますが、この場合は相続人に名義変更してから買い手に所有権移転登記することになります。

こういった複雑な手続きをスムーズに行うには、司法書士が不可欠なのです。

 

※相続登記についての詳細はコチラをご参考下さい。↓

リンク先:(相続登記とは?~2024年義務化へ向けてのお話、申請方法と必要書類~)

 

 

弁護士 法律問題は弁護士にお任せ!

相続問題で争いごとに発展してしまったケースや、トラブルになりそうなケースは弁護士の出番です。

相続人同士での話し合いがまとまらず調停や裁判になりそうな場合は、弁護士が当人の代理人として働きます。

遺留分を侵害された場合に遺留分侵害額請求を行い、遺留分を取り戻す手続きも弁護士のみが行える手続きです。

また、弁護士は相続のあらゆる問題に対応可能ですので、想定外の事態が起こっても安心です。

ただし、弁護士に依頼するのは「自分では解決できない争いごとが起こったとき」と考えた方が無難でしょう。

相続人の間で揉めていると手続きにも時間がかかり、その分費用もかかります。

 

 

税理士 税金関係の業務のプロ

税理士は税金関係の業務を担当する、会計・税務の専門家です。

相続関連では、相続税がどれくらいかかるかなど税金の相談が行えます。

また、相続税の申告は税理士のみが取り扱える手続きとなります。

 

相続財産の総額が一定以上になると相続税が発生します。

「控除」と「特例」で相続税の支払いがなくなるケースや少なくなるケースもありますので、そういった専門的な知識を持った税理士にフォローしてもらうと節税対策はバッチリです。

 

注意していただきたいのは、税理士にも相続が得意な人とそうでない人がいることです。

企業決算や確定申告を扱う税理士が大半で、相続税専門の税理士は限られているため、税理士に依頼する場合はその人が相続税専門かどうかをしっかりチェックして依頼しましょう。

 

 

行政書士 必要書類の収集、書類作成の専門家

行政書士と司法書士の違いにピンとこない方も多いと思いますが、

行政書士は必要書類の収集や作成等の専門家

司法書士法務局に関わる書類作成や、裁判手続書類等の専門家となります。

行政書士の相続関連での主な担当は、「相続関係説明図」「相続財産目録」「遺産分割協議書」の作成、相続登記や相続税申告手続き以外の相続手続きです。

いずれも相続にはかかせない要素です。

 

行政書士に依頼するメリットとしては、他の専門家よりも費用がリーズナブルなことです。

また、他の専門家より気軽に相談できるというメリットもあります。

依頼内容が行政書士の行える範囲であれば比較的気軽に相談できる存在でしょう。

 

 

その他の相談先 銀行・信託銀行

銀行等の金融機関では各専門家への橋渡しを担うことができます。

相続登記、遺産分割協議書の作成、相続税の申告などの具体的な手続きは司法書士や税理士などの専門家が行います。

銀行は事業の規模が大きいので各種専門家とのつながりが強く、相続に関して幅広いサポートを行える点が強みと言えるでしょう。

また、信託を活用できることも銀行の強みです。

信託を活用することで、財産管理できない高齢者や未成年者のためにスムーズに財産を管理し受け継ぐことができます。

ただし、各専門家に直接依頼するよりも費用がかさんでしまうという点がデメリットになります。

 

 

こんな時はこの専門家!ケースごとの相談先

色んな専門家がいるのはわかったけれど、私の場合はだれに頼んだらいいのだろうか?とお悩みの方へ、困りごと別におすすめの専門家をご紹介します。

相続財産に不動産が含まれている → 司法書士

相続税が発生する → 税理士

相続で争いごとが起きた、もしくは起きそう → 弁護士

自力で専門家を探して依頼することが難しい場合 → 銀行

できるだけ費用を抑えたい → 行政書士

このように、困りごとによって専門家も違ってきますし、専門家毎の資格によっても扱える業務が異なります。

ご自身が何をお悩みなのかを把握することも大切です。

 

 

エピローグ

 

相続の各専門家の特徴や得手不得手がお分かりいただけたでしょうか?

ケースバイケースで専門家を選ぶと、複雑な相続手続きもスムーズに進むかと思います。

ご自分の相続はどのケースに該当するのかを考え、自分に合った専門家を選びましょう。

 

 

名古屋市に事務所を構えます【名古屋相続センター ゆう司法書士事務所】です。

当事務所は、相続に強い司法書士事務所として、専門的な知識と寄り添う想いであなたにとってより良い相続になるようにサポート致します。

 

遺産相続、相続税対策、相続税の申告・不動産相続、土地の名義変更・預貯金の相続・相続放棄・生前贈与・遺言書・家族信託・企業の事業承継など相続に関するお手続きは当事務所にお任せ下さい。

また、相続登記の義務化に伴うお手続きや、不動産売買などのご相談も承っております。

身内が亡くなった時の手続き・届け出など、相続に関するお悩みは「ゆう司法書士事務所」へお気軽にご相談下さい。

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