遺産の遺留分とは

2021年4月15日

プロローグ

遺留分とは亡くなった方(被相続人)の兄弟姉妹を除く法定相続人※に保障された最低限の遺産の取り分のことをいい、被相続人が遺言書に「私の財産は全て寄付する」と書いていた場合など、相続人は何も相続できません。

※法定相続人とは、民法で決められた配偶者と血族です。

そこで相続人は遺留分侵害額請求を行うことにより、最低限の相続財産を確保することができます。しかし、遺留分には「相続開始と遺留分侵害を知ってから1年間」という時効があるので遺産の分割方法に不満がある場合はなるべく早く行使することが必要です。
ここでは必要な事を簡潔に取りまとめてありますので参考になれば幸いです。

 

遺留分侵害額請求の仕方

 

 

・まずは、相手と話し合いましょう。
ここで穏便に話が進み遺留分の支払いが済むようであれば「遺留分侵害額についての合意書」を作成し解決です。

・遺留分侵害額請求を内容証明郵送で送りましょう。
自分が遺留分を侵害されていて、遺留分を侵害しているような贈与の内容、請求者の住所氏名(押印すること)、日付、相手方の住所氏名を記載し送ることによって遺留分の請求期限の時効を止めることができます。

・家庭裁判所で遺留分調停の申し立てをしましょう。
調停で話し合い合意出来れば、遺留分の支払いを受けることが出来ます。

・遺留分侵害額請求訴訟を起こしましょう。
調停で合意できなかった場合に「遺留分侵害額請求訴訟」を起こします。
訴訟で遺留分侵害を立証できたら裁判所が相手に遺留分侵害額の支払い命令が下されます。
ここまでが遺産の遺留分についての大まかではありますが説明になります。

 

遺留分の割合

 

遺留分侵害額請求を行使する場合、法定相続分の2分の1が遺留分になります。
しかし、直系尊属※のみの場合は法定相続分の3分の1となっています。

※直系尊属(ちょっけいそんぞく)とは直径が世代の上下方向のみの系統、尊属が自分よりも上の世代の血族を示し、父母、祖父母、曽祖父母、高祖父母など、直接の祖先にあたる人の事です。

遺留分の割合は以下のようになります。

 

 

表でも分かる通り被相続人の兄弟には遺留分がありません。
これは法定相続人の中では被相続人との関係が一番遠く相続の順位で見ても一番下になるからです。

 

遺留分として請求できる財産と請求できない財産

 

遺留分侵害額請求権を行使する場合できる財産とできない財産があり、遺留分を算定する必要があります。

以下の図に簡易的に分別できますが、算定は難しく相続財産をしっかり算定するには専門家に相談するのも良いでしょう。

 

 

遺留分に関する大事な知識

遺留分侵害額請求権は元々、遺留分減殺請求権

 

2019年7月1日の法改正によって、元々は遺留分減殺請求権という名称から遺留分侵害請求権となり、名称が変更になるとともに内容も変更点があります。

2019年6月30日以前に相続が発生した場合は「遺留分減殺請求権」を行使し遺留分を取り戻し、それ以降に相続が発生した場合「遺留分侵害額請求権」を行使します。

簡単にまとめると以下の図になります。

 

以前の遺留分の性質は「物権的権利」と理解されており、「侵害された遺産そのものを取り戻す権利」でした。これを「遺留分減殺請求権」といいます。

例えば、遺言書により不動産が全部長男に相続された場合、次男がここで遺留分減殺請求権を使うと、長男に対して不動産そのものの取り戻しを請求することができます。その結果として、不動産は長男と次男の“共有状態”ということになります。

もめている親族同士で不動産を共有することは困難です。
そこで法改正が行なわれて、「遺留分減殺請求権」は「遺留分侵害額請求権」となりました。
また、遺産そのものだけではなく「お金を請求する権利(債権的権利)」というものに変更されました。

 

エピローグ

遺留分について重要なことは、期限が短いこと、範囲になる人と遺留分の割合、相続できる財産を絞ることではないでしょうか?
遺言書等による問題があって、相続されるべき財産が相続できないとお悩みの方は、是非この制度を活用して頂きたいと思います。

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