相続とは

2021年4月12日

プロローグ

 

 

「相続」とは、個人が死亡した場合(または、死亡したとみなされた場合)に、その者の有していた財産上の権利や義務をその人の配偶者や子供など一定の身分関係にある者に承継させる制度のことです。
このケースの場合、財産上の権利義務を承継される者のことを法律上「被相続人」といい、これを承継する者のことを「相続人」と言います。

したがって、相続とは、いわゆる被相続人から相続人に対する財産の権利義務の承継ということになります。
相続には様々な人やモノや法律が絡んでくるので、複雑になりやすく、トラブルになることも多いです。それに伴い様々な専門家の介入が必要になることがあります。
相続人の間でのコミュニケーションが不可欠になります。

 

相続の簡単な図

 

 

 

相続に関係する期限の流れ

 

目安と手続きの内容

 

 

 

 

関係する専門家

 

 

 

相続の5W1H

 

相続の概念は少し複雑ですので、5W1Hで整理してみるとわかりやすいかと思います。

5W1H。いつ(When)、どこで(Where)、誰が(Who)、何を(What)、なぜ(Why)、どうやって(How)等のことです。何かを説明する時に、これらのポイントを説明するとわかりやすくなります。

それでは、ここで相続の5W1Hを書きだしてみます。

いつ(When)…………いつ相続するのか?  ⇒ 亡くなった時
どこで(Where)…………どこで相続するのか?  ⇒ 亡くなった人の住所
誰が(Who)…………誰が相続するのか?  ⇒ 配偶者、子、親、兄弟姉妹
何を(What)…………何を相続するのか?  ⇒ 亡くなった人の遺産
なぜ(Why)…………なぜ相続するのか?  ⇒ 財産を誰かが持つ必要があるから
どうやって(How)………どうやって相続する?  ⇒ 遺言による方法、法律による方法など

簡単にまとめると以上になります。
ここからはそれぞれを細かく整理してみます。

 

(1)when―いつ相続する?

相続される人(被相続人)が死亡した時になります。
正確にいえば死亡した瞬間です。
ですから、生きているうちに相続することはあり得ません。生きているうちに財産を分け与えられる場合は、贈与と呼ばれています。

 

(2)Where-どこで相続する?

亡くなった人(被相続人)の住所です。もちろん、その場所にみんなで集まって遺産を渡すわけではありません。
揉め事があって裁判になった時はその住所の最寄りの裁判所で行います。また、相続税の申告をその住所近くの税務署で行なうことになっています。
実際の遺産分割のための話し合いや、いろいろな手続きは、相続人の都合がつく場所でどこでも行うことができます。

 

(3)Who-誰が相続する?

相続人と呼ばれる人が相続します。
おおまかに書くと、配偶者(夫もしくは妻)、また子ども、親、兄弟姉妹です。

 

(4)What-何を相続する?

亡くなった人(つまり被相続人)の遺産(亡くなった人が生きていたときに持っていた財産)を相続します。
遺産にはプラスの遺産とマイナスの遺産の二種類があります。
プラスの遺産は、現金や預金、株式や不動産など、もらったら喜べるものです。
マイナスの遺産は、借金や保証債務(つまり誰かの保証人となっていたケース)など、もらっても喜べないものです。

 

(5)Why-なぜ相続する?

これは難しい質問です。
簡単に説明すると、財産の持ち主が突然いなくなったら困るので、だれかがその財産を引き継がなければならないからです。
もし亡くなった方の貯金や家財を引き継ぐ人がいなかったら、泥棒の格好の餌食になってしまう可能性があります。

 

(6)How-どうやって相続する?

具体的には、誰が、何を、どれほど相続するかを、どうやって決めるかです。
相続のやり方は色々ありますが、大きく分けると、遺言による方法と法律による方法の二つがあります。
遺言がある場合は亡くなった人の意思を尊重して遺言に従って財産を分けます。遺言がない場合は法律で決まっている人が指定の割合で財産を分けます。

 

エピローグ

円滑な相続を実現するために

ほとんどの人が人生に一度は経験するであろう「相続」。
誰もが円満な相続の実現を望んでいると思います。しかし、相続は普通、人生で何度も経験する類のものではないため、ほとんどの人にとって初めての経験になるはずです。
ですから、相続に関する知識や準備が不足していて、トラブルになることも多いです。

また、相続に関する手続きは期限が設けられているものが多く、スピードが大事になります。
限られた時間の中で、「相続人の調査と確定」とか、「相続できる財産の調査と評価」などを行ない、「相続方法の決定」、「遺産分割協議」と進めていかなければいけません。

これからの記事の中で、相続に関わるさまざまな分野を取り上げ、順番に詳しく扱っていきたいと思います。

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